豊島弘尚《空に播く種子(アルタの宙)》1998年、青森県立美術館蔵
墨・岩絵具・油絵具・キャンバスに銀箔・木板 144.5×206.0 cm

青森EARTH 2014

(上: 豊島弘尚《空に播く種子(アルタの宙)》1998年、青森県立美術館蔵
墨・岩絵具・油絵具・キャンバスに銀箔・木板 144.5×206.0 cm)

第1部「追悼・豊島弘尚 彼方からの凝視」
第2部「縄目の詩(うた)、石ノ柵」

2014年12月2日(火)-2015年3月22日(日)
休館日: 2015年1月26日、2月9、23日、3月9日
開館時間: 9:30-17:00(入場は16:30まで)
観覧料: 一般 510円、高大生 300円、小中生 100円

 
現在、青森県立美術館で行われている「青森EARTH2014」。青森の地に根ざした新たなARTの可能性を探究するこのプロジェクトの第1部で、画家・豊島弘尚 (1933-2013)の追悼展が開催されている。「追悼・豊島弘尚 彼方からの凝視」と題された本展では、青森県立美術館のコレクションから、八戸を故郷とする豊島の初期から晩年にいたる代表的な作品33点を展観。作家の構想スケッチやイメージソースとなった縄文の遺物などと組み合わせて展示を構成することで、北方の風景や極光 (オーロラ) に着想を得、青森や縄文の風土と深い関わりをもちながら制作を行った画家の活動の軌跡をたどることができる。

第2部には、菅谷奈緒、松井茂+王子直紀+仲井朋子、松江泰治、村上善男、吉増剛造が参加。環状列石を支える論理や縄文の世界観を参照項として、詩、写真、音楽、絵画、現代美術と、様々な芸術ジャンルによる作家たちの作品を展覧する本展は、遠くかけ離れたように思える縄文と現代が隣り合せに存在し得るかを問う。

hironao_h478制作中の豊島弘尚、1998年、当時「安田火災東郷青児美術館大賞受賞展」カタログより。同館は2014年9月から「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 Seiji Togo Memorial Sompo Japan Nipponkoa Museum of Art」に改称。

豊島弘尚《もんてりうすべーげん》2005年、青森県立美術館蔵 墨・岩絵具・油絵具・キャンバス 194.0×259.1 cm

豊島弘尚《もんてりうすべーげん》2005年、青森県立美術館蔵
墨・岩絵具・油絵具・キャンバス 194.0×259.1 cm

豊島弘尚(1933~2013年)Toyoshima Hironao 歴:

画家・版画家。上北郡横浜町生れ・八戸市出身・栃木県那須で永眠。1957年東京藝術大学美術学部油絵科(林武教室)卒・安宅賞受賞。1974年文化庁在外芸術家派遣に選ばれNY・パリ・ストックホルムの滞在先で数々の受賞作を制作。1987年ノルウェイのボグネスで大オーロラに遭遇、以降オーロラ絵画の連作を制作。1998年大館「塚ノ下」土偶に触発された大作《空に播く種子(父の星冠)》が東郷青児美術館大賞を受賞、同館で受賞特別展。
 2002年八戸市美術館で個展『北の光に魅せられて』・2006年池田20世紀美術館で個展『わたしと月と宙の花』。2008年デーリー東北賞・河北倫明賞受賞。2010年豊島重之企画『飢餓の國・飢餓村・字飢餓の木』展を八戸市美術館で開催。2012年5月始弘画廊で新作個展『二十二世紀の北欧神話』、これが結果的に新作発表の最期となった。2014~15年の県美追悼展が「国内初の回顧展」となる。(ICANOF記)
 


青森EARTH 2014 「追悼・豊島弘尚 彼方からの凝視」連動企画
豊島重之+モレキュラーシアター 舞台芸術公演 
【スヴァールバル~種子の方舟《Svalbard Vault:Vehicle for Seeds》】

2015年3月8日(日)14時~15時30分(ワンステージのみ・入場無料 ※要予約) 
会場:青森県立美術館シアター
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